ひとことでノートパソコンと言いましても、画面の大きさやCPUパワー、本体の重量、付属機能などの違いによって多種多様な機種があります。さらにメーカーも数多くありますので、初心者の方がお選びになるのは大変だと思います。
どれが良いか判断できないため、初心者の方は家電量販店などに行って店員さんと相談して決める方が多いのではないでしょうか。
家電量販店の店員さんは、お店の社員さんではなく特定のパソコンメーカーの関係者であることが良くあります。結果的に最初に相談した方のメーカーのパソコンをすすめられて、必要以上の性能のノートパソコンを買ってしまうというのは良くある話ですね。
ノートパソコンをお得に手に入れたい場合は、やはりメーカー公式サイトから直販機種を通販で購入するのがおすすめです。
実店舗の運営費や人件費などのことを考えても納得できますよね。
とはいっても、どんな機種が良いのかわからないのに、実際の機種を見たり触ったりせずにいきなり通販で購入するのは、初心者には敷居が高いと思います。
そんな場合は、本記事で解説するノートパソコンの選び方を参考にして大まかに機種を決めてから、お近くの家電量販店やパソコン専門店などに行って、似たようなノートパソコンをお店で見たり触ったりしましょう。
見て触ったうえで、ご自宅に戻ってメーカー公式サイトで購入すれば安心できますよね。もちろんお気に入りのパソコンの価格が家電量販店やパソコン専門店などの方がお安いのでしたら、そのお店で購入するのも良いですね。
本記事では、初心者の方がご自身の目的に合ったノートパソコンを決めていただき、お得に購入する手助けになる情報を可能な限りわかりやすく解説しております。
お役に立てれば幸いです。
初心者がノートパソコンを選ぶ際のポイント3点
初心者の方が、ノートパソコンをお選びになる際にチェックしていただきたいポイントについて解説します。
ポイントは以下の3つになります。
- なぜノートパソコンを欲しいと思ったのか
- 主に使う場所はどこか
- 予算はどのくらいか
以下で順に解説していきます。
なぜノートパソコンを欲しいと思ったのかを整理する

ノートパソコンが欲しくなってネットでお調べになったということは、思い立ったキッカケがあると思います。
まずはそれを整理していただきたいです。
例えば、デジカメで撮った写真を現像したい、Zoomで仲間と話したい、プログラミングしたい、などなど、様々なやりたいことがあると思います。
その内容によって決めたいのは、お望みのノートパソコンの処理性能です。ノートパソコンの処理性能は、CPUとメモリ、ストレージの種類でほぼ決まります。
初心者の方には、お望みのノートパソコンは処理性能が低めなのか一般的なのかを決めていただきたいと思います。
パソコンに詳しい方やお店の店員さんに「おすすめなノートパソコンはありますか?」といきなりお聞きになっても、すぐに「これはいかがですか?」とすすめてくることはないでしょう。
良心的な方でしたら、必ず「どのようなことにお使いですか?」という感じのことを聞いてくると思います。
パソコンは様々な処理性能や特徴をもったものがありまして、「すべての人におすすめなこの一台」というものはありません。
それはパソコンに限ったことではないですよね。
冷蔵庫やテレビ、車など、どんなものでも同じでしょう。
パソコンの場合も、通常は利用目的や欲しい機能などを決めてから探します。
でも、初心者の方にとりましては未知の領域のものなので、何に使うといわれても即答できないですよね。
そもそもパソコンがどういうものかも説明できないのに、こんな感じに使いたい!なんて説明できないと思います。
でも利用目的というものは、パソコン選びを失敗しないためにとても重要ですので、何かしら情報は必要です。
というわけで、最初に書きました「思い立ったキッカケ」を整理していただきたいのです。
急になんの前触れもなく、「ノートパソコンが欲しい」ということはないと思います。
例えば、「パソコンでExcelを使って表を作りたい」とか「パソコンでインターネットで色々調べ物をしたい」、「パソコンで好きな映画を好きな時にみたい」などなど、なにかしらパソコンが欲しいと思った理由があるはずです。
その利用目的から考えて以下の2つのどちらに該当するのかを、漠然とでかまいませんのでお決めください。
- 処理性能低めのノートパソコン
インターネット閲覧や普通画質の動画視聴、簡単な文書作成程度 - 一般的な処理性能のノートパソコン
Officeソフトなどの業務系アプリが快適に、高画質の動画視聴、簡単な動画編集などに利用
2つの大きな違いは、「快適性」や「多様性」についてです。
「あまり多くのことは求めずに普通にやりたいことができればよい」という方は、処理性能低めのノートパソコンのほうが合っていると思います。
「より快適に使いたい」「より高画質を」「いろんなことに使いたい」などといった「快適性」や「多様性」をお考えでしたら一般的な処理性能のノートパソコンのほうがよろしいでしょう。
上の2つよりもっと高性能のパソコンになってきますと、利用目的によって幅がありすぎて選択基準も複雑になってきます。
といいますか、そのようなパソコンが欲しくなる方は初心者ではないと思いますので、本記事は必要ないでしょう。
主にノートパソコンを使う場所はどこか

ノートパソコンの利用場所は、機種を決めるうえで重要なポイントのひとつです。
あなたのお部屋、カフェ、教室など、様々な場所が考えられますね。
もし、どこかに持ち出すのでしたら、ノートパソコンの移動手段、携帯方法などもチェックポイントになります。
利用場所や移動手段としては、以下のような点が挙げられます。
- ほぼご自宅内。メインは自室で基本的に動かさない。たまにリビングなど。
- メインは自宅内だが、たまに出先で利用する。移動は車。
- メインは自宅内だが、たまに出先で利用する。移動は徒歩もしくは自転車。
- 自宅と仕事場で利用する。ほぼ毎日持ち出す。
- 外出先で利用する。常にカバンの中に入れて持ち歩く。
などなど
これでなにを決めたいかといいますと、ノートパソコンの重量(モニタの大きさも関連)とバッテリー駆動時間などです。
ノートパソコンは画面が大きくて色々な機能があった方が便利ですが、本体が重たくなります。
軽量なノートパソコンは持ち歩きやすいですが、画面サイズや付属機器を犠牲にする必要が出てくるかもしれません。
付属機器は必須なので重いのは仕方がないということが事前にわかっていれば、移動手段を工夫するなどして対策できるかもですよね。
バッテリー駆動時間も地味に重要でして、大容量のバッテリーが搭載されている機種ですと、使いたいのにバッテリーが切れてしまった!という危険性を減らすことができます。
でも大容量バッテリーですと、ノートパソコン本体が重たくなるという懸念もあります。
上の青枠内の1,2番でしたら、15インチ以上のモニターで1.5kg以上の重めのノートパソコンでも大丈夫だと思います。付属機器も制限なしで使えそうですね。
3番ですと軽量パソコンといわれる1~1.5kg程度が良いと思います。モニターサイズは14インチ以下が良いのではないでしょうか。
4,5番でしたら超軽量パソコンに分類される機種が良いかもしれません。13インチ以下のモニターをおすすめします。でも13インチクラスの超軽量ノートパソコンは、私個人としては初心者にはおすすめしません。理由としましては、画面が狭いことと価格が高くなることが挙げられます。
以上のとおり考えますが、これはあくまで目安です。
非力な女性の方ですと、1.5kgでも重たいと感じるかもしれませんし、プロレスラーの方ですと2kgでも指2本でつまんで持って使えるかもしれません。
また、頻繁に持ち歩くけどもモニターは15インチ以上の広い画面じゃないとダメ、という方もいらっしゃると思います。
ぜひ電気屋さんにいって、ノートパソコンの重さを実感してみることをおすすめします。
バッテリー駆動時間に関しましては、充電ができない場所でどのくらい使用するかを事前に検討なさってください。
主に出先で使う場合でも、100vのコンセントを自由に使えるのでしたらバッテリーはそれほど気にする必要はないですね。お車での移動が多い方でしたら、12vを100vに変換する車用インバーターがあれば安心です。
最近では、ノートパソコンでもUSB(Type-c)端子を使ってモバイルバッテリーで充電できる機種もありますので、長時間持ち出す場合に便利ですね。
予算はどのくらいか
最重要ポイントである予算についてです。
でも、どのくらいが良いとハッキリ決められないのが正直なところです。
例えば、女性の方ですと「初心者向けの化粧品の予算はどのくらいですか?」という質問の回答って難しくないですか?
男性の方ですと「初心者向けの車の予算はどのくらいですか?」という感じでしょうか。
初心者におすすめなノートパソコンの価格帯

私の個人的な見解ですが、上の方で書きました2つの利用目的で予算の目安を考えてみました。
- 処理性能低めのノートパソコン
→ 予算:7~12万円(税込) - 一般的な処理性能のノートパソコン
→ 予算:10~15万円(税込)
価格の幅が結構ありますが、これは本体だけなのか、ソフトウエア込み(例えばMicrosoft Office)なのか、付属機器込みなのか、など、構成によってかなり違ってきますので、少し幅を持たせていただきました。
なお、10万円〜12万円の部分はどちらにも含まれますが、例えば処理性能は低めだけど便利な機能が多く付いている機種と一般的な処理性能だけど付属機能はほとんど付いていない機種を比べた場合、一般的な処理性能の機種のほうが安かったりするからです。
あと、国内家電メーカー(NECや富士通、Panasonicなど)は一般的に価格が高めという点の考慮もあります。
激安パソコンは初心者にはおすすめしません

もう1つ予算に関してお伝えしたいことがあります。
それは、初心者の方は激安パソコンには手を出さない方が無難ということです。
例えば5万以下のパソコンはありますが、明らかに処理性能は低いですし、ノートパソコンの本体の材質も心配です。
1年後には買い替えたくなるようなパソコンが多い印象を受けます。もし激安パソコンを買って1年後に8万円の満足できるノートパソコンを買った場合、最初から8万円のノートパソコンを買った方が明らかにお得ですよね。
中古パソコンについてもまったく同じことがいえるでしょう。
また処理性能の低いパソコンは、アイコンをダブルクリックしてアプリを起動したり、ウインドウを移動したりするような通常の操作を行う場合、起動するまで時間がかかったり、ウインドウが途中で止まってしまってスムーズに移動できなかったりすることが多い傾向にあります。
それが原因で、想定外の場所をクリックして大事なファイルを削除してしまったり、必要のない広告などをクリックしてしまって怪しげなホームページを表示してしまったりと、セキュリティ的にも好ましくない状況になる可能性が大きくなることも考えられます。
個人的な考えですが、激安パソコンは、逆に低性能であることが理解できる上級者向けの機種であると思っています。
もちろん、上級者の方に判断してもらって初心者の方が使う機種をお選びになっても良いでしょう。
というわけで、処理性能低めのノートパソコンの場合でも、最低7万円くらいご準備いただくと良いパソコンに出会う可能性が高くなると思います。
ただし、この価格は徹底的な価格調査を行った上でのものではありません。目安としてお考えください。
(補足)絶対についていてほしい機能、妥協できる機能を決める
最後にちょっと補足させてください。
ノートパソコンを色々見ていますと、無くても我慢できるけどあったら便利な機能が数多くあります。
ただし、それらはサービスで付いている機能ではなくて、その分価格は高くなることが多いです。
例えば、4Kモニターや生体認証、ハイレゾ音源再生などが挙げられます。
ブルーレイドライブや有線LANポート、SDカードリーダーなどの内蔵有無も該当します。
モニタの解像度が4Kだったらキレイだと思いますが、15インチ程度の画面で4Kってどうなんだろう、と私は思います。でも、撮った写真を厳密に編集したい方にとっては必須かもしれません。
私はブルーレイドライブなどは内蔵されていなくて良くて、もし必要になったら外付けドライブを別途購入すれば良いと考えますが、ブルーレイのメディアを頻繁に利用される方は、最初から内蔵されていた方が便利ですよね。
以下にユーザによって必要性が分かれる機能を挙げますので、絶対欲しい、いらない、必要になったら外付けを買い足す、など事前にお決めになることをおすすめします。
機器名・機能名 | 概説 |
---|---|
光学ドライブ | DVDやブルーレイのメディアの読み書きを 行うためのドライブ。 USB対応の外付けドライブもあり。 |
有線LANポート | LANケーブルを挿すポート。 無線LANよりも通信が安定する。 本体に内蔵されていなくても、USB対応の 外付けLANアダプタもあり。 |
HDMIポート | HDMIケーブルを挿すポート。 HDMI対応機器(外部モニタや音響機器など) と接続できる。 本体に内蔵されていなくても、USB対応の 外付けHDMIアダプタもあり。 |
SDカードリーダ | SDカードを直接挿せる口。 本体に内蔵されていなくても、USB対応の 外付けSDカードリーダもあり。 |
生体認証 | 指紋センサーやWebカメラによる顔認証を 行う機能。 本体に内蔵されていなくても、USB対応の 外付け機器もあり。 |
4Kモニター | 4K(3840x2160)の解像度のモニター |
タッチパネル | 指や対応ペンでタッチして操作が可能な モニター |
USB PD (Power Delivery) | 対応のモバイルバッテリーでノートパソコン の充電ができるUSBの機能 |
2in1 | ノートパソコンとタブレットの2つの使い方 が可能な機種 |
WWAN | SIMを挿すことで、スマホで利用しているLTE などの広域データ通信ネットワークが利用 可能 |
ハイレゾ音源再生 | ハイレゾ音源の再生が可能。 本体に内蔵されていなくても、USB対応の 外付け機器もあり。 |
お望みのノートパソコンが大まかに決まってきたと思いますので、次節で各部位(CPUやメモリ、ストレージなど)の選定基準について解説していきます。
初心者におすすめなノートパソコンの性能(スペック)の基準
前章で解説しました2つのタイプ別(処理性能低めのノートパソコン、一般的な処理性能のノートパソコン)に、ノートパソコンの各部位の性能(スペック)の基準を解説したいと思います。
ここで決めた基準に従って、次の章からおすすめなノートパソコンをご紹介していきます。
OS(オペレーティングシステム)

OSはコンピュータにおける基本ソフト(WindowsやmacOSなど)でして、現在あるコンピュータには何らかのOSがインストールされています。
現在は、パソコンのOSとしてはWindowsが最も利用されています。Apple社のパソコンにはmacOSが使われています。
スマートフォンやタブレットなどにインストールされているAndroidやiOSもOSです。
初心者のノートパソコンにはWindowsをおすすめします。
理由は、利用者が多いために困ったときに聞く人が多いからです。ネットで調べる場合でも、情報量は膨大です。
macOSも素晴らしいOSでして、初心者でも問題なく利用できるのですが、やはり困ったときに聞く人が少ないという意味で、私は個人的にパソコン初心者にはおすすめしておりません。
macOSに詳しいお知り合いの方がいらして、もしサポートしてくれるのでしたらmacOS搭載パソコンでも大丈夫でしょう。
お近くにmacOSに詳しいお知り合いの方がいらっしゃらなくても、将来的にご自分でmacOSの必要性をお感じになることがありましたら、ぜひご利用ください。
以降はWindowsノートパソコンを前提とした解説となります。
CPU

CPUは、パソコンの処理性能を決める重要な部品になります。
現在のパソコンは、ほぼIntel社とAMD社、2大メーカーのどちらかのCPUが使われています。
知名度はIntelのほうが高いため、ノートパソコンもIntelのCPUを搭載した機種のほうが人気がありますが、AMD社のCPUでも全く問題ありません。
車で例えるのでしたら、トヨタが良いかホンダが良いか程度の違いです。結局好みの問題になります。
実はCPU選びで重要なのは、どちらのメーカーを選ぶのかではなく、どのくらいの性能のCPUを選ぶかになります。
CPUは性能別にかなりの数の製品がありまして、ノートパソコンを購入される方はご自分の目的に合った処理性能のCPUが搭載されたノートパソコンをお選びになっています。
どのCPUがおすすめなのかについて解説を始めますと、それだけで1記事作れるようなボリュームになりますので、割愛させていただきます。
ひとつだけ注意点をお伝えします。
「Intel Core i7」というCPUのブランドがありまして、IntelのCPUの中では高性能の部類に入ります。
しかし、高性能CPU「Intel Core i7」搭載パソコンだから全て良いのかといえば、それは違います。
例えば、5年前に発売された「Intel Core i7」と新発売の「Intel Core i7」の性能差はかなりありまして、5年前「Intel Core i7」は性能低めのノートパソコンとしては全くおすすめできません。
また同じ時期に発売された「Intel Core i7」も異なる性能のCPUが複数あります。
「Intel Core i7」などの後に「10510U」とか「1165G7」などのような文字が付いているのをご覧になったことがあると思います。
この文字が異なりますとCPUの処理性能も異なることになります。その違いの幅は、そこそこの性能~超高性能までかなりあることがあります。
ですので、「Intel Core i7」は超高性能、という文言だけで決めるのは大変危険です。
本記事でご紹介しておりますノートパソコンは、それぞれのノートパソコンの性能ランクに合ったものを吟味しています。
内蔵メモリ

内蔵メモリもCPUと同様に、パソコンの処理性能を決める重要な部品です。
パソコンの性能表(スペック表)には、4GBとか8GBなどと内蔵メモリの容量が記載されているのをご覧になったことがあると思います。
内蔵メモリはパソコン利用者が直接利用するのではなく、主にCPUが使用します。そのためにパソコンの処理性能に大きく影響することになるのです。
内蔵メモリにも様々な性能がありますが、初心者の方は気にする必要はないでしょう。
気にしていただきたいのは、やはり容量ですね。
今後はWindows11がメインになっていきますので、Windows11のシステム要件にありますとおり、4GB以上搭載されている機種が良いです。
おすすめは8GB以上です。
なぜかといいますと、システム要件にギリギリのものですと、そのぶん容量不足になる可能性も高くなるからです。
例えば、Windows10の内蔵メモリのシステム要件は2GB以上(64ビットCPUの場合)でした。
もし今2GBのノートパソコンがあったとしても、誰も見向きもしないでしょう。
倍の4GBでも苦しいところです。
このように、システム要件にギリギリの値ですと、あっという間に使えなくなってしまいます。
基本的にパソコン部品のスペックは、ある程度余裕を持たせた方が良いです。
内蔵ストレージ

内蔵ストレージは、ハードディスクやSSDなどを指します。ユーザが直接利用するデータ保存領域です。
どのような内蔵ストレージにするか決めるポイントとなりますのは、容量と種類になります。
種類といいますのは、HDD(ハードディスクドライブ)なのかSSD(ソリッドステートドライブ)なのかということです。
HDDはSSDに比べて安価ですが、読み書き速度がSSDに比べて断然遅いです。HDDは磁気ディスクへの読み書きですが、SSDはメモリチップへの読み書きですので非常に高速になります。またSSDは衝撃に強いというメリットもあります。
SSDはHDDに比べて高価ですが、最近は値段も落ち着いていますし、コストパフォーマンス的に見てもおすすめです。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
SSD | 読み書き速度が超高速 | HDDに比べて高価 |
HDD | SSDに比べて安価 | 衝撃に弱い SSDに比べて読み書き速度が かなり低速 |
内蔵ストレージの読み書き性能はノートパソコンの処理パフォーマンス的にも非常に影響が大きいですので、SSDを使用することによってノートパソコンの処理性能を底上げすることが可能です。
次に容量についてですが、初心者の方には256GBをおすすめします。
Windows11のシステム要件には、ストレージ容量として64GB以上となっていますが、もし最低限の64GBのストレージを搭載したノートパソコンを購入しますと、あっという間にストレージがいっぱいになってしまうでしょう。
WindowsアップデートやテンポラリファイルなどOSが使用するストレージ容量は思いの外大容量でして、使えば使うほど増えていきます。
また、様々なソフトウエアや画像、動画ファイルなどを保存するようになりますと、とても64GBでは足りません。
256GBもあればしばらくは大丈夫と思います。もし足らなくなってきたら、画像ファイルや動画ファイルなど、常にノートパソコンの中に保存しておかなくても良いファイルを外付けドライブに移動すればよいだけです。クラウドサービスを使うのも良いと思います。
最近はSSDも進化していまして、NVMeという規格が利用されている機種が主流になっています。
ノートパソコンをお選びになる場合は、内蔵ストレージのスペックにNVMeやPCIeという文字が含まれているか確認しましょう。
モニター
パソコンのモニター選びのポイントは、モニターのサイズとパネルの種類、あとはタッチパネルかどうか、の3点です。
モニターのサイズに関しましては、上のほうですでに解説しましたので割愛させてください。
パネルの種類

初心者の方でしたらパネルの種類は特にこだわらなくてよろしいかと思います。
おすすめは、色がきれいなIPS方式で非光沢(画面の表面に自分の顔が反射しない)のモニターです。
IPS方式のほかにはTN方式やVA方式などありまして、IPS方式は比較的高価なモニターになります。
IPS方式は、他に比べて視野角が広い(斜めから見てもキレイ)のでおすすめです。他の方式の場合は、斜めから見ると画面が暗くなってしまうものが多いです。
TN方式などは映像の応答速度が速いというメリットがあるのですが、ゲーマーの方でない限りその違いは分からないと思います。
画面の光沢・非光沢に関しましては、目に優しい非光沢のほうが初心者におすすめと考えました。
でも、光沢モニタの色合いのキレイさはとても魅力的です。
可能でしたら、家電量販店などで実機をご確認ください。そのうえでお好きな方をお選びいただければと思います。
タッチパネルについて

モニターがタッチパネルですと、スマホやタブレットなどと同じように画面を指で触れて操作することができますので、とても便利だとは思います。
スマホやタブレットなどをお使いになった方でしたら、画面をタップしたりスワイプするなどの操作はお馴染みですよね。
機種によりましては、専用のペンを使ってパソコンの操作を行うことも可能です。
ノートパソコンの活用の幅が広がって、とても良いことだと思います。
ただし、画面を指で触りますので汚れやすかったり、ノートパソコンの価格が高めになる場合もあります。
利用目的をハッキリ決めてからお選びになることをおすすめします。
USBなどの入出力端子
通常パソコンには、外部機器(マウスやDVDドライブ、カードリーダーなど)を接続するための端子が複数付いています。
その中で代表的なのがUSBですね。
以下で、初心者におすすめなUSBなどの入出力端子について簡単に解説させてください。
USB

USBはとても有名ですので、お聞きになったことがあると思います。
外付けマウスや外付けストレージなど、ノートパソコン本体に無い機能をUSB端子に接続するだけで使えるようにできますので、とても便利です。
ノートパソコンのスペック表に「USB2.0」や「USB3.1」、もしくは「Type-A」や「Type-C」などと記載されているのをご覧になったことがあるでしょう。
「USB」のあとの数字は、数が大きいほど最新のUSB規格でして、新しいほど性能が高いと考えていただいて結構です。
「Type」はUSB端子の形状を表していますので、現在お使いのUSB機器と同じ形のものがノートパソコンに付いている機種を選ぶ必要があります。
もし、これからUSB機器を購入されるのでしたら、なるべく性能の高いUSB規格のものをお選びになると良いでしょう。
もうひとつ大事なのは、ノートパソコンに付いているUSB端子の数になります。
最低でも2つ、できれば3つ付いていると安心できます。
具体的には、外付けマウス用に1つ、外付けストレージ(光学ドライブを含む)用に1つ、できれば予備でもう1つという感じです。
HDMI

最近の大画面テレビやブルーレイレコーダーなどは、HDMIケーブルで接続されていると思います。
ノートパソコンにHDMI端子が付いていますと、ノートパソコンと外部モニターを接続して、より大きな画面のモニターにWindowsの画面を出力することができるようになります。
ノートパソコンをデスクトップパソコンのように使うことが可能です。
さらに、プロジェクターなどの機器にも簡単に接続することができますので、発表会などでパソコンの画面を大勢の皆さんでご覧になることも簡単にできます。
その他
最近のノートパソコンは、Webカメラや内蔵マイク、スピーカーなどが標準装備されている機種がほとんどです。
私個人的には、Webカメラなどが内蔵されていないノートパソコンはご紹介したいと思いません。
最初は「私は使わないから、内蔵していない安い機種が良い」というお考えだったとしても、ノートパソコンの扱いに慣れてきてインターネットも使えるようになってきたら、きっと離れた場所にいらっしゃるお知り合いの方とコミュニケーションしたくなると思います。
また最近は、ノートパソコンのモニターが4K以上の高解像度の機種を見かけるようになってきました。でも15インチ程度の小さいモニターで4Kとそれ以下の解像度を見分けることができるのは、映像のプロぐらいだと思います。
ノートパソコンで4Kの映像を見るのでしたら、HDMIで外部の大画面4Kモニターに出力すれば良いのではないでしょうか。
これも先々の話しですが、ノートパソコンのモニターで4K以上の高解像度の映像の必要性が出てきてから、4Kモニターのノートパソコンの購入をお考えになった方が良いと思います。
次の章では、これまで解説してきましたことを踏まえて、初心者におすすめなノートパソコンのスペックを一覧にしてご説明します。
初心者におすすめなノートパソコンの性能一覧(スペック表)
本章では、本記事の最初のほうでご紹介しました以下の2種類のノートパソコンのおすすめなスペックをご紹介します。
- 処理性能低めのノートパソコン
- 一般的な処理性能のノートパソコン
処理性能低めのノートパソコン
名称 | スペック | 概説 |
---|---|---|
OS | Windows11 Home (もしくはWindows11に アップグレード可能機種) | |
CPU | Intel: Core i3 10世代後半 Core i5 10世代前半 Core i7 10世代前半 AMD: Ryzen3 4300U | 左記型番のCPU性能に 近いものを選ぶ |
内蔵メモリ | 8GB | 4GBでも良いとは思うが 短命になる可能性あり |
内蔵ストレージ | SSD 256GB以上 (NVMe(PCIe)) | |
モニター | 14~15インチ IPSパネル | 重さが気にならない方は 15インチがおすすめ |
Webカメラ・ マイク・ スピーカー | 全て内蔵 | |
ネットワーク | Wifi5以上 | 有線LANポートは任意 |
USB端子 | USB3.x 2基以上 | |
HDMI端子 | 任意 | |
重量 | 1.5kg以下 | |
バッテリー 駆動時間 | 約8時間以上 | 日中のみ利用することを 想定 |
性能は低めですが、遠慮がちに使う必要はありません。初心者の方が望むことでしたら、なんでも普通にできるスペックです。
ぜひ、色々なことに挑戦してみてください。
一般的な処理性能のノートパソコン
名称 | スペック | 概説 |
---|---|---|
OS | Windows11 Home (もしくはWindows11に アップグレード可能機種) | |
CPU | Intel: Core i3 1125G4 Core i5 10世代後半、11世代前半 Core i7 10世代中盤、11世代前半 AMD: Ryzen3 PRO4450U、5300U Ryzen5 5400U、PRO5450U Ryzen7 4500U | 左記型番のCPU性能に 近いものを選ぶ |
内蔵メモリ | 8GB | プラス1万円ほどお財布に 余裕があるのでしたら16GB もおすすめです |
内蔵ストレージ | SSD 256GB以上 (NVMe(PCIe)) | |
モニター | 14~15インチ IPSパネル | 重さが気にならない方は 15インチがおすすめ |
Webカメラ・ マイク・ スピーカー | 全て内蔵 | |
ネットワーク | Wifi6以上 有線LAN推奨 | 有線LANポートが無い機種 は外付けLANアダプターを 使用 |
USB端子 | USB3.x 2基以上 | |
HDMI端子 | 有り | 外付けモニターが欲しくな ると思う |
重量 | 2kg以下 | |
バッテリー 駆動時間 | 約8時間以上 | 日中のみ利用することを 想定 |
「処理性能低め」の機種との違いは、搭載CPUとネットワーク、HDMIになります。
一般的な処理性能の機種の場合、ネットワーク機能の品質は高めのほうが安心できます。
また、表内にも書きましたが、外付けモニターを接続するために、HDMIが内蔵されている機種がおすすめです。
初心者におすすめなノートパソコン
以下で、私がおすすめするノートパソコンをご紹介しますので、まずは各メーカーの公式サイトで詳細をご確認ください。
そのまま購入していただいてもよろしいのですが、実物を確認できないと不安ですよね。
その場合は、気になったノートパソコンを家電量販店などで実際にさわってみましょう。同じ機種が無い場合は、スペックが同程度の機種でも大丈夫です。
納得されたうえで、ご自宅に戻って各メーカーの公式サイトからご購入いただければと思います。
一般的な処理性能のノートパソコン
モニターサイズ(15インチ)
HP Pavilion 15-eg0000 スタンダードモデルv2(メーカー:日本HP)

外資系では、国内トップクラスのコンピュータメーカーの日本HPです。
様々なモデルを提供していまして、その中の15インチのノートパソコンをご紹介します。
カテゴリ | スペック |
---|---|
OS | Windows11 Home |
CPU | Intel Core i5-1135G7 |
内蔵メモリ | 8GB |
内蔵ストレージ | SSD 256GB(NVMe) |
モニター | 15.6インチ 1920x1080 IPS タッチパネル 光沢 |
Webカメラ・ 内蔵マイク・ スピーカー | 92万画素 有り 有り |
ネットワーク | Wifi 6 |
USB | 3.1(Type-A) x2 3.1(Type-C) x1 |
HDMI | 有り |
重量 | 1.71kg |
バッテリー 駆動時間 | 8時間 (MobileMark2018にて測定) |
搭載CPUは、Intel Core i5-1135G7です。普段使いのノートパソコンとしては十分の処理能力を持っています。
CPUだけでなく、15.6インチのIPSタッチモニター、HDMI(v2.0)、PowerDelivery対応のUSB端子など、申し分ないスペックです。
それなのに、価格はかなりリーズナブルなんです。最初見たときは2度見してしまいました。
詳しくは日本HP公式サイトでご確認ください。
LAVIE Direct N15(S)(メーカー:NEC)

NECのパソコンは有名ですので、特に説明は不要ですよね。
国内外のパソコン専門メーカーに比べて価格は高めですが、NECのパソコンを購入される方はそれを承知の上でお選びになることが多いです。
なにより、NECブランドの安心感をお求めになるんでしょうね。
カテゴリ | スペック |
---|---|
OS | Windows11 Home |
CPU | Intel Core i5-1135G7 |
内蔵メモリ | 8GB(4GBでも可) |
内蔵ストレージ | SSD 256GB(NVMe) |
モニター | 15.6インチ 1920x1080 |
Webカメラ・ 内蔵マイク・ スピーカー | 92万画素 有り 有り |
ネットワーク | 無線LAN:Wifi 5 有線LAN:1Gbps |
USB | 3.2(Type-A) x2 3.2(Type-C) x1 |
HDMI | 有り |
重量 | 2.2kg ※本記事の基準を0.2kgほど オーバーしていますがギリ ギリ対象としました |
バッテリー 駆動時間 | 8.8時間(JEITA測定法2.0) |
NECのパソコンは高いですが、その中ではこのLAVIE Direct N15(S)という機種は比較的お安くなっています。
LAVIE Direct N15シリーズの廉価版ノートパソコンではありますが、NECが世に出す製品ですので、粗悪な部品を使うわけはありません。
逆に、上位機種の方が細部にわたって高品質の部品を使用していたりして、初心者の方にはハイスペックすぎると考えます。
NECブランドの安心感をお望みの方は、ご検討なさってはいかがでしょうか。
本機種は購入時に構成の変更(カスタマイズ)が可能です。初期設定では内蔵メモリが4GBになっておりますが、8GBに変更して購入されることをおすすめします。その分値段が1万円弱高くなります。
もちろん4GBのままでもご利用可能なのですが、数年先の快適性を考えた場合8GBが良いと考えます。
詳しくはNEC公式サイトでご確認ください。
※製品ページ内には複数モデルのノートパソコンが紹介されています。型番PC-GN245LGASの製品がご紹介ノートパソコンです。
処理性能低めのおすすめノートパソコン
モニターサイズ(15インチ)
LAVIE Direct N15(S)(メーカー:NEC)

NEC製ノートパソコンの処理性能低めのモデルになります。
一般的な処理性能でご紹介しましたNECの同名モデルとほぼ同じ構成で、CPUと内蔵グラフィック部分を変更した機種です。
カテゴリ | スペック |
---|---|
OS | Windows11 Home |
CPU | Intel Core i3-1115G4 |
内蔵メモリ | 8GB |
内蔵ストレージ | SSD 256GB(NVMe) |
モニター | 15.6インチ 1920x1080 非光沢 |
Webカメラ・ 内蔵マイク・ スピーカー | 92万画素 有り 有り |
ネットワーク | 無線LAN:Wifi 5 有線LAN:1Gbps |
USB | 3.2(Type-C) x2 3.2(Type-A) x1 |
HDMI | 有り |
重量 | 2.2kg ※本記事の基準を0.2kgほど オーバーしていますがギリ ギリ対象としました |
バッテリー 駆動時間 | 8.8時間(JEITA測定法2.0) |
ご自宅でメインPCとしてご利用いただくのに十分な機能が搭載されています。その分、重量も2kgを若干オーバーです。
価格に関しましては、他のパソコンメーカーに比べますとお高くなりますが、一般的な処理性能のNECパソコンのところでも書きました通り、NECブランドがお好きな方は了解済みですよね。
でも、高いといいましてもNECパソコンの中ではかなりお安くなっていますので、処理性能が低めのノートパソコンをお探しでしたらご検討ください。
詳しくはNEC公式サイトでご確認ください。
※製品ページ内には複数モデルのノートパソコンが紹介されています。型番PC-GN303LGASの製品がご紹介ノートパソコンです。
ThinkPad E15 Gen2 カスタマイズモデル(メーカー:Lenovo(レノボ))
Lenovo(レノボ)は香港に本社がある世界的なコンピューターメーカーです。日本にも支社や生産拠点がありまして、日本製のレノボPCも流通しています。
安心できますね。
カテゴリ | スペック |
---|---|
OS | Windows11 Home |
CPU | Intel Core i3-1115G4 |
内蔵メモリ | 8GB |
内蔵ストレージ | SSD 256GB(NVMe) |
モニター | 15.6インチ 1920x1080 非光沢 タッチパネル選択化 |
Webカメラ・ 内蔵マイク・ スピーカー | 720p 有り 有り |
ネットワーク | 無線LAN:Wifi 5 有線LAN:1Gbps |
USB | 3.2(Type-C) x1 3.2(Type-A) x2 |
HDMI | 有り |
重量 | 1.7kg |
バッテリー 駆動時間 | 12.1時間(JEITA測定法2.0) |
価格は10万円以下(税込・送料無料)です。(2022年5月時点)
色々なモデルが提供されていまして、その中のカスタマイズ可能なモデルが対象の機種になります。
詳細はLenovo(レノボ)公式サイトでご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。お気に入りのノートパソコンは見つかりましたか?
念のため、本記事の要点を箇条書きでまとめます。
- まずは、ノートパソコンを欲しいと思った理由・主に使う場所・予算の3点について大まかでよいので決める。
- 本体価格は、処理性能低めの機種の場合は7~12万円、一般的な処理性能の機種の場合は10~15万円を目安にする。(Microsoft Officeは含まない)
- 激安パソコンは、初心者にはおすすめしない。あれは低性能であることが理解できる上級者向けの機種だと思う。
- 付属機能は、絶対に必須なものと妥協できるものに分ける。
おすすめなノートパソコンを多数ご紹介しておりますが、まずはモニターサイズを決めてしまいましょう。それによって、かなり絞られると思います。
各メーカーの公式サイトをご覧になる場合も同じです。
Microsoft Officeをご利用になられる方は、本体購入後に別途ソフトウエアを購入するよりも、ノートパソコン本体を購入する際に一緒に購入した方が合計金額がお安くなることが多いです。
まずはノートパソコン本体だけでお好きな機種を決めていただいて、最後にMicrosoft Officeを追加する感じですね。
お役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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