本記事では、Scratch(スクラッチ)3.0で使える「動き」カテゴリの「x座標」「y座標」「向き」の各ブロックを、実例付きで分かりやすく解説しております。
「x座標」「y座標」「向き」の各ブロックは、スプライトの位置や向きの値を教えてくれます。
これらは値ブロックと呼ばれています。
以下でもっと具体的に解説します。
Scratch(スクラッチ)のプログラミングを学ぶ上で、個々のブロックの本質を理解することはとても大事なことだと考えます。
お役に立てれば幸いです。
Scratch(スクラッチ)の基本的なことや全般的な内容に関しましては以下の別記事をご覧ください。
「動き」の「x座標」「y座標」「向き」ブロック 動作内容とオプション(Scratch3.0)
まずは基本的な動作や指定可能なオプションをご紹介します。
基本動作
- 値ブロック「x座標」はスプライトの現在のx座標を教えてくれる
- 値ブロック「y座標」はスプライトの現在のy座標を教えてくれる
- 値ブロック「向き」はスプライトの現在の向き(角度)を教えてくれる
- 他のブロックに入力する値として利用することができる
- ステージ内に現在の値を表示することができる
個々の項目に関しましては次章で解説します。
ブロックの形状は値ブロックです。
ブロックに格納されている値を教えてくれます。
指定可能なオプション
ブロックに指定可能なオプションはありません。
「動き」の「x座標」「y座標」「向き」ブロックの主な使い方(Scratch3.0)
具体的な使い方を実例をまじえて解説します。
値ブロック「x座標」はスプライトの現在のx座標を教えてくれる
「x座標」ブロックをスクリプトエリアに置いてマウスでクリック(タブレットでは指でタップ)してみてください。
数字が表示されました。この数字はスプライトの現在のx座標になります。
このように値ブロックはブロックごとに定められた値を教えてくれるためのものになります。
スプライトをお好きな位置に動かして、「x座標」ブロックを押してみてください。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、実際には値ブロックはこのような使い方をしません。
値ブロックに格納されている値をプログラム内で利用する際に使用します。
後ほど実際にプログラム内で使用する方法をご紹介します。
値ブロック「y座標」はスプライトの現在のx座標を教えてくれる
「x座標」ブロックと同じように、「y座標」ブロックをスクリプトエリアに置いてマウスでクリック(タブレットでは指でタップ)してみてください。
この数字はスプライトの現在のy座標になります。
「x座標」ブロックと同様に、後ほど実際にプログラム内で使用する方法をご紹介します。
値ブロック「向き」はスプライトの現在の向き(角度)を教えてくれる
「x座標」「y座標」ブロックと同じように、「向き」ブロックをスクリプトエリアに置いてマウスでクリック(タブレットでは指でタップ)してみてください。
この数字はスプライトの現在の向き(角度)になります。
「○度動かす」ブロックを使ってスプライトを回転させた後、再度「向き」ブロックを押してみてください。
他のブロックに入力する値として利用することができる
基本的に値ブロックは、状況に応じて自由に変化する情報をプログラム内で利用する際に使用します。
試しに、スプライトのx座標が0以上(ステージの右半分)の場合はステージの背景は白いままで、x座標が0より小さい(ステージの左半分)の場合は水色になるプログラムを作ってみましょう。
まずステージエリアの下の方にあります「背景を選ぶ」ボタンを押して、「Blue Sky 2」という背景を追加してください。
背景を追加しましたら、下のプログラムを作ってみましょう。
できましたらブロックをクリックして実行します。
スプライトをマウスを使っていろんな場所に移動させてみてください。
ステージの右半分にいるときと、左半分にいるときで、背景が自動的に変わりますね。
もし値ブロックがなかったら、このようなプログラムを作るのは非常に困難です。
「x座標」ブロックを「y座標」ブロックに置き換えて、同様のことを試してみてください。ステージの上下の位置によって背景が変わるようになります。
プログラムを止める場合は、ステージの上のピンク丸ボタンを押して下さい。
ステージ内に現在の値を表示することができる
ブロックパレット内にあります「x座標」「y座標」「向き」ブロックのすぐ左にチェックボックスがあります。
このチェックを入れますと、入れたブロックの値がステージ内に常に表示されるようになります。
「x座標」ブロックにチェックを付けました。
ステージ内左上に値が表示されます。
値が表示されている部分をマウスで右クリック(タブレットの場合は長押し)しますと、表示方法を変えることができます。
下の図は「大きな表示」を選択した場合です。
また、値が表示されている部分はマウスでドラッグ&ドロップしますと、お好きな位置に移動できます。
常に各ブロックの値を把握したい場合に利用すると便利ですね。
例えば、プログラムを作る過程で、色々値を確認しながら動きを考える場合に使うと良いかもしれません。
複数の値ブロックにチェックを入れた場合、たまに値がステージ内に無い場合があります。
これは値が表示される部分が重なってしまって、下にもぐっているときに発生するようです。
現在ステージ内に表示されている値をマウスで移動させてみてください。
まとめ
スプライトの状態を把握することが可能な値ブロックは、プログラミングに慣れてきますときっと便利さが分かってくると思います。
値ブロックの役割を理解して楽しいプログラムを作ってみましょう!
本サイトでは他にもScratch(スクラッチ)に関する記事を公開しております。
よろしかったらご利用ください。
最後までお読みいただきありがとうございました!
(参考)
困ったときはいつもこのサイトを参照しています
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