本記事では、Scratch(スクラッチ)3.0で使える「見た目」カテゴリの「◇へ移動する」ブロックを、実例付きで分かりやすく解説しております。
「◇へ移動する」ブロックは、スプライトの層(レイヤー)を変更するためのものです。
一番上(最前面)、もしくは一番下(最背面)に変更できます。
以下でもっと具体的に解説します。
Scratch(スクラッチ)のプログラミングを学ぶ上で、個々のブロックの本質を理解することはとても大事なことだと考えます。
お役に立てれば幸いです。
Scratch(スクラッチ)の基本的なことや全般的な内容に関しましては以下の別記事をご覧ください。
「見た目」の「◇へ移動する」ブロック 動作内容とオプション(Scratch3.0)
まずは基本的な動作や指定可能なオプションをご紹介します。
基本動作
- ステージ上の複数のスプライトは別々の層(レイヤー)に表示されている
- 対象スプライトの層を最前面にするか最背面にするかを指定する
個々の項目に関しましては次章で解説します。
ブロックの形状はスタックブロックです。
ブロックの上下に色んなブロックを重ねられます。
指定可能なオプション
以下の値を指定できます。
指定する場所 |
---|
(←赤枠部分) |
入力方法 |
プルダウンメニュー |
指定する内容 |
スプライトの表示層の指定(最前面もしくは最背面) |
単位 |
なし |
入力する文字種 |
メニューから選択 |
備考 |
「見た目」の「◇へ移動する」ブロックの主な使い方(Scratch3.0)
具体的な使い方を実例をまじえて解説します。
ステージ上の複数のスプライトは別々の層(レイヤー)に表示されている
「◇へ移動する」ブロックの解説を始める前に、スプライトが表示されているステージの層(レイヤー)について説明させてください。
ステージ上に複数のスプライトを配置しますと、各スプライトは別々の層(レイヤー)に分かれて置かれます。
層(レイヤー)といいますのは、ミルフィーユのようにいくつもの薄い板が重なっている場合のひとつひとつの板のことを指します。
Scratchの場合は、各層が透明のシートになっていると考えてください。
そこにスプライトの絵が描かれているというイメージになります。
そのシートを重ねて上から見ている状態がステージということです。
一番上のシートに描かれているスプライトは、下のシートに描かれているスプライトに重なったとしても、関係なく全体が見えます。
ステージ上に3つのスプライト(ネコ、りんご、風船)を置きました。
マウスでスプライトを重ねてみます。
ネコの上に風船を、その上にリンゴという順番に重ねました。
このように、スプライトが重なった場合は、各スプライトの層(レイヤー)の順番に従って表示されます。
もし層(レイヤー)が無かったとしたら、スプライトが重なったときに絵がグチャグチャに混ざってしまうことになりかねません。
ありがたい機能ですね。
この状態で、一番下にありますネコを少しだけ移動してみてください。
ネコが一番上になりました。
マウスで移動させることでスプライトは一番上(最前面)の層(レイヤー)に移動されます。
対象スプライトの層を最前面にするか最背面にするかを指定する
スプライトの層(レイヤー)について理解できたと思いますので、本題の「◇へ移動する」ブロックの解説に入ります。
スプライトは前節で使いました3つを使います。
一番上(最前面)の層にネコ、次がリンゴ、一番下(最背面)の層は風船になっています。
スプライトエリアでネコスプライトアイコンをマウスで選択した後に、スクリプトエリアに「◇へ移動する」ブロックを置いてください。
同様にスプライトエリアで風船アイコンを選択してスクリプトエリアに「◇へ移動する」ブロックを、リンゴアイコンを選択してスクリプトエリアに「◇へ移動する」ブロックを置きます。
各スプライト毎に「◇へ移動する」ブロックが置かれました。
では試しに、現在一番下に表示されています風船を一番上(最前面)に移動させてみます。
スプライトエリアで風船を選択した後で、スクリプトエリアの「◇へ移動する」ブロックをマウスでクリックします。
風船スプライトが一番前(最前面)に表示されましたでしょうか。
◇の部分は「最前面」になっていることを確認してください。
なっていない場合はプルダウンメニューを表示して「最前面」を選択してください。
今度はスプライトエリアでネコスプライトを選択した後で、スクリプトエリアの「◇へ移動する」ブロックのプルダウンメニューを開きまして「最背面」を選択します。
プルダウンメニューから「最背面」を選択します。
そしてブロックをクリックしてみてください。
ネコスプライトが一番下(最背面)に表示されました。
試しに、他のスプライトの「◇へ移動する」ブロックの設定を色々変えて実行してみますと理解が深まると思います。
まとめ
スプライトの層(レイヤー)を理解した上でプログラミングをしますと、よりリアルな動きが表現できるようになります。
見た目カテゴリのブロックの使い方を理解して楽しいプログラムを作ってみましょう!
本サイトでは他にもScratch(スクラッチ)に関する記事を公開しております。
よろしかったらご利用ください。
最後までお読みいただきありがとうございました!
(参考)
困ったときはいつもこのサイトを参照しています
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