Ryzen 7 7735Uは、AMD社が開発したモバイルPC向けのCPUです。
モバイル向けのRyzen 7シリーズの中では、中間あたり性能になります。
Ryzen 7 7735Uを搭載したノートパソコンの用途を考えた場合、ネット閲覧やビジネス用途での利用はとても快適です。それだけではもったいないですので、画像や軽めの動画編集などにも活用されることをおすすめします。
本記事では、Ryzen 7 7735Uを様々な角度からご覧いただき、どのようなCPUなのか、どのような用途に向いているのか、そしてご検討中のノートパソコンの搭載CPUとしての妥当性などの情報をご提供することを目的としております。
本記事が、あなたに最適なノートパソコン探しのお役に立てれば幸いです。
Ryzen 7 7735Uのスペック解説
本章では、Ryzen 7 7735Uの様々なスペックについて解説します。
まずは、スペック表をご覧ください。
スペック表
| 内容 | スペック | 備考 |
|---|---|---|
| アーキテクチャ | Zen 3+ | |
| CPUコア数 | 8 | |
| スレッド数 | 16 | |
| クロック周波数(GHz) (ベース) | 2.7 | |
| クロック周波数(GHz) (ブースト時) | 4.75 | |
| デフォルトTDP(W) | 28 | |
| 内蔵グラフィックスモデル | AMD Radeon 680M | |
| NPUチップ | 無し | |
| NPU性能(TOPS) | 無し |
各スペックの解説
以下で、個別に解説していきます。
CPUコア数
CPUコアは、コンピュータに命令した処理を実行する部分です。
例えばCPUを1つの工場とする場合、CPUコアは工場の中にある作業部屋にあたります。
CPUコア数が多いということは作業部屋が多いということになりますので、CPUの処理能力が高くなることもイメージし易いでしょう。
Ryzen 7 7735UのCPUコア数は8ですので、8部屋の作業部屋があることになります。
参考までに、Ryzen 3シリーズのCPUコア数は4個が多く、Ryzen 5シリーズは6個が多いです。
スレッド数
スレッドは、CPUコア毎に割り振られている処理の単位になります。
CPUコアと同じように考えた場合、CPUコアは工場内の作業部屋でしたが、スレッドは各作業にある作業用の機械や道具にあたります。
複数スレッドあるということは機械が複数あるということになりますので、作業能力が高くなります。
Ryzen 7 7735Uの各CPUコアには2つのスレッドがありますので、CPU全体では12スレッドあるということになります。
クロック周波数(ベース)
CPUのクロック周波数とは、単位時間あたりにCPUがどのくらいの処理を行えるのかを示す指標のことです。
一般的には、クロック周波数が高いほど、そのCPUの性能は高いことになります。
でも、クロック周波数だけでCPUの性能が決まるわけではなく、前に説明しましたCPUコア数やスレッド数、その他の要素が複合的に作用することによってCPUの総合性能が決まります。
ベースとなるクロック周波数といいますのは、定格クロック周波数とも呼ばれていまして、CPUが常に安定して動作できる周波数のことをいいます。
クロック周波数(ブースト)
ブーストクロックとは、一時的に高い処理能力が必要な時に、CPUが自動的にクロック周波数を挙げる機能のことをいいます。
ブーストクロック周波数は、ブースト時に上げることが出来る最大のクロック周波数のことです。
クロック周波数が上がりますと、その分CPUの温度や消費電力が上がることになります。
ですので、その分の冷却性能の考慮や供給可能な電源の能力が求められることになりますので、CPU以外の部分の性能を高める必要が出てきます。
デフォルトTDP
パソコンを作る場合、どのくらいの冷却性能があればよいのかというポイントは大変重要な要素になってきます。
冷却性能が足らない場合、パソコン内部の温度が上昇しすぎてしまい、最悪の場合は内部の部品が壊れてしまいます。
この要素を決めるための指標として使われるのが、デフォルトTDPになります。
デフォルトTDPはパソコンを利用する際には特に意識する必要はありませんが、購入時にチェックした方が良いポイントとして挙げさせていただきました。
例えば、デフォルトTDPが低いCPUを搭載したノートパソコンの場合、過度な熱対策は必要なくなるから薄型や軽量なノートパソコンを選べる選択肢が増えたりします。
Ryzen 7 7735UのデフォルトTDPは、28Wとモバイル向けのCPUとしては標準的な値です。
これによって、軽量ノートパソコンやバラエティーに富んだ周辺デバイスを搭載した機種が多くなるかもしれません。
この値より高くなりますと、発熱や消費電力が多くなりやすくなりますので、その対策のために本体重量に影響が出る可能性があります。
内蔵グラフィックスモデル
内蔵グラフィックとは、CPUに内蔵されているグラフィック機能のことを指します。
一般的に専用GPUと呼ばれていますCPUとは別に搭載するグラフィック機能と比べますと、かなり性能は低いです。
低いとはいいましても、Web閲覧やオンラインミーティング、動画鑑賞などでノートパソコンをお使いの場合は、内蔵グラフィックで十分です。
4K動画編集やゲーミング用途など使う場合は、専用GPUが無いと辛いことになります。
内蔵グラフィックモデルをチェックすることによって、CPUに内蔵されているグラフィック機能の性能を知ることができます。
Ryzen 7 7735Uに内蔵されているグラフィック機能の性能は高く、普段使い用ノートパソコンとしては十分でして、外部モニターへの4K出力(@60Hz)も可能です。
NPUチップ
NPUチップは、AI機能の処理を専門に行うプロセッサのことです。
今後AI機能に求められる性能はどんどん高まってくると予想されますので、AI処理専用のチップの有無は重要なチェックポイントになるでしょう。
ただし、従来のようにクラウド上のAI機能を利用すれば十分な方にとりましては、ノートパソコンにNPUチップが搭載されていなくても問題ないでしょう。
Ryzen 7 7735Uには、NPUチップは搭載されておりません。
NPU性能
NPUの性能は、TOPSという単位の数値によって把握できます。
TOPSは、1秒間に何兆回AI処理が処理可能かを表します。
例えば40TOPSは、1秒間に40兆回AI処理を行うことが可能ということです。
Ryzen 7 7735UにはNPUチップは搭載されておりませんので、NPU性能値はありません。
ベンチマークスコアと性能評価
CPU性能を評価する際は、ベンチマークというアプリでの計測結果を利用して相対的に比べるのが一般的です。
私が利用していますのは、Passmarkというベンチマークソフトウエアのスコア値になります。
同ソフトウエアの公式サイトに大量のCPUのスコア値が掲載されていますので、必要な時は参照しています。
本記事でCPUの性能評価として利用しているのも、Passmarkのスコア値です。
Ryzen 7 7735UのPassmarkのスコア値は、以下の通りです。
| 名称 | スコア値 |
|---|---|
| CPU(マルチスレッド) | 20769 |
| CPU(シングルスレッド) | 3246 |
| グラフィック性能 | 5081 |
※Passmark公式サイトより抜粋
CPUのスコア値の相対評価
以下の表は、Ryzen 7 7735UのPassmarkスコア値と同じくらいの値のCPUの一覧です。
一覧に掲載されているCPUを搭載したパソコンを操作されたことがある場合は、Ryzen 7 7735Uの性能が予想できると思います。
スコア値が大きいものから順に並べてあります。(降順)
| 対象CPU | スコア値(マルチ) | スコア値(シングル) |
|---|---|---|
| AMD Ryzen 7 7735HS | 23191 | 3302 |
| AMD Ryzen 7 6800HS | 22800 | 3183 |
| AMD Ryzen 7 7736U | 21725 | 3350 |
| AMD Ryzen 7 7735U | 20769 | 3246 |
| AMD Ryzen 7 6800U | 20364 | 3168 |
| AMD Ryzen AI 5 340 | 20252 | 3892 |
| AMD Ryzen 7 Pro 7735U | 19022 | 3156 |
※Passmark公式サイトより抜粋
上の表あたりのCPUは、一般的にミドルクラスの性能といえます。
表の一番上にありますRyzen 7 7735HSは、「7735」という数字の部分は同じですが、Ryzen 7 7735Uと比べて性能は高くなっています。
CPU名の「U」と「HS」が異なっていますが、「U」は低消費電力モデル、「HS」は消費電力を抑えつつ性能を高めているモデルを意味します。
文字だけでは判りにくいと思いますので、両者のスペックをもう少し詳しく見てみましょう。
| 対象CPU | Ryzen 7 7735U | Ryzen 7 7735HS |
|---|---|---|
| アーキテクチャ | Zen 3+ | Zen 3+ |
| CPUコア数 | 8 | 8 |
| ベースクロック | 2.7GHz | 3.2GHz |
| ブーストクロック | 4.75GHz | 4.75GHz |
| デフォルト TDP | 28W | 35-54W |
※Passmark公式サイトより抜粋
AMD公式サイトで確認したところ、上の表に載せたスペック以外は同じでした。
Ryzen 7 7735UよりもRyzen 7 7735HSのほうが、ベースクロックが1.2倍ほど高いことがわかります。その分デフォルトTDPは、Ryzen 7 7735HSの方が高く設定されています。
この違いによって、Passmarkのスコア値の差が出たんだと思います。
バッテリーの持ちや本体重量を気にされないのでしたらRyzen 7 7735HSでも良いと思いますが、外出先で使うことが多くてPassmarkのスコア値が20000あれば良い方は、Ryzen 7 7735Uが合っているかもしれません。
おすすめなAMD Ryzen 7 7735U搭載ノートパソコン
冒頭でも軽く触れましたが、Ryzen 7 7735Uを搭載したノートパソコンは、ブラウザを使用したネット閲覧や動画視聴、オフィス系アプリの利用など、ご家庭での普段使い用として、ビジネス向けとしての用途でとても快適に利用できると思います。
それだけでなく、画像編集や軽めの動画編集など、ちょっと重ための処理でも普通にご利用いただけるでしょう。
その用途から考えますと、内蔵メモリは16GB、可能でしたら32GB搭載されていますと安心です。
以下のノートパソコンの一覧は、国内外の有名メーカーの中から、気になる機種を厳選して作成しました。
一覧は、メーカー別(順不同)に並べています。
AMD Ryzen 7 7735Uを搭載したノートパソコン探しのお役に立てれば幸いです。
NEC
LAVIE Direct N15(R)
- CMでおなじみのLAVIEといえばNEC
- USB3.2端子を3基搭載
| 部位 | スペック |
|---|---|
| OS | Windows11 Home |
| モニター | 15.6インチ 1920x1080 IPS 非光沢 |
| CPU | AMD Ryzen 7 7735U |
| 内蔵メモリ | 16GB(8GBx2:デュアルチャネル) |
| グラフィック | CPU内蔵(AMD Radeon グラフィックス) |
| 内蔵ストレージ | 256GB(SSD、NVMe) |
| USB端子 | USB3.2 Gen2(Type-C)x1、 USB3.2 Gen1(Type-A)x2 |
| ネットワーク | 無線:Wifi6E |
| 本体重量 | 2.1kg |
| その他 | Webカメラ FullHD(約200万画素) |
- NECの手厚いサポートははずせない
- 安定したネットワークを使用したいので有線LAN端子は必須
- 無線デバイスは高性能なものが良い
いつもはブラウザでネット閲覧しながら、SNSで動画や写真を見たり、ご自分のアカウントで配信したりするのはもちろんのこと、エクセルやパワーポイントなどでの資料作成なども快適に利用できるでしょう。
さらに、CPUパワーを活かして、写真編集や軽度な動画編集など趣味の世界でも活用されることをおすすめします。
内蔵メモリは、初期状態は8GBとなっていますが、CPU性能を活かすために16GBを選択したようが良いでしょう。
多すぎると感じる方は、もちろん8GBのままでも問題ありません。
USB端子は3つ付いていまして、全てUSB3.2で高性能です。
本体重量は約2.1kgと、15インチモニターノートPCとしては平均的な重さです。
詳細はNEC公式サイトでご確認ください。
公式サイト内の「LAVIE Direct N15」のページが開きましたら、下の方にスクロールしますと、おすすめカスタマイズの機種が並んでいるところがありますので、その中のN15(R)でCPUが「AMD Ryzen 7 7735U」の機種をクリックします。
カスタマイズ画面が表示されますので、お好みのカスタマイズを行ってください。
メモリは16GBをおすすめします。
日本HP
HP ProBook 445 G11 ニュースタンダード
- メーカーは世界トップクラスのIT企業HPの日本法人である日本HP
- USB3.2端子を3基搭載
- 内蔵メモリはパフォーマンスに有利なデュアルチャネル
| 部位 | スペック |
|---|---|
| OS | Windows11 Pro |
| モニター | 14インチ 1920x1200 非光沢 |
| CPU | AMD Ryzen 7 7735U |
| 内蔵メモリ | 16GB(8GBx2:デュアルチャネル) |
| グラフィック | CPU内蔵(AMD Radeon グラフィックス) |
| 内蔵ストレージ | 512GB(SSD、NVMe) |
| USB端子 | USB3.2 Gen1(Type-C)x1、 USB3.2 Gen1(Type-A)x2 |
| ネットワーク | 無線:Wifi6E |
| 本体重量 | 1.44kg |
| その他 | Webカメラ FullHD(約200万画素) |
- Windows11は全ての機能が使えるProエディションが良い
- 内蔵メモリはデュアルチャネル構成の方が好み
- 超軽量機種はいらないが1.4kg前後の軽量さは欲しい
HP ProBookシリーズはビジネス用途向けに開発されたノートパソコンですが、もちろん個人でも購入できます。
Windows11のProエディションがインストールされていたり、セキュリティ機能が強化されていたりしていまして、一般的な機種よりは価格は若干高めです。
普段使いとしてはちょっと抵抗あるかもしれませんが、お仕事でお使いになるのでしたらぜひご検討ください。
テレワーク用のノートパソコンをお探しでしたら、ピッタリの機種だと思います。
USB端子は3つ付いていまして、全てUSB3.2で高性能です。
本体重量は約1.4kgで、14インチノートパソコンとしましては平均的な重さです。たまに外に持ち出す分には特にストレスにならないでしょう。
詳細は日本HP公式サイトでご確認ください。
公式サイト内の「HP ProBook 445 G11」のページが開きましたら、「価格・モデル一覧はこちら」のオレンジボタンを押しますと色々な機種が並んでいるところがありますので、その中でCPUに「AMD Ryzen 7 7735U」と表示のあるものが対象の機種です。
「ご購入はこちら」ボタンを押しますとカスタマイズ画面が表示されますので、必要に応じてお好みのカスタマイズを行ってください。
HP ProBook 465 G11 ニュースタンダード・キャンペーン
- メーカーは世界トップクラスのIT企業HPの日本法人である日本HP
- USB3.2端子を3基搭載
- 内蔵メモリはパフォーマンスに有利なデュアルチャネル
| 部位 | スペック |
|---|---|
| OS | Windows11 Pro |
| モニター | 16インチ 1920x1200 非光沢 |
| CPU | AMD Ryzen 7 7735U |
| 内蔵メモリ | 16GB(8GBx2:デュアルチャネル) |
| グラフィック | CPU内蔵(AMD Radeon グラフィックス) |
| 内蔵ストレージ | 512GB(SSD、NVMe) |
| USB端子 | USB3.2 Gen1(Type-C)x1、 USB3.2 Gen1(Type-A)x2 |
| ネットワーク | 無線:Wifi6E |
| 本体重量 | 約1.82kg |
| その他 | Webカメラ FullHD(約200万画素) |
- Windows11は全ての機能が使えるProエディションが良い
- 内蔵メモリはデュアルチャネル構成の方が好み
- 広い画面の機種が良いが重たいノートPCはいやだ
HP ProBookシリーズはビジネス用途向けに開発されたノートパソコンです。
上でご紹介しました14インチ機種の16インチバージョンです。モニター以外のスペックは、同じでした。
事務所や出先などのほぼ固定した場所でお使いでしたら、広い画面の16インチノートが良いかもしれません。
USB端子は3つ付いていまして、全てUSB3.2で高性能です。
本体重量は約1.82kgで、16インチノートパソコンとしましてはかなり軽量です。
詳細は日本HP公式サイトでご確認ください。
公式サイト内の「HP ProBook 465 G11」のページが開きましたら、「価格・モデル一覧はこちら」のオレンジボタンを押しますと色々な機種が並んでいるところが表示されますので、その中でCPUに「AMD Ryzen 7 7735U」と表示のあるものが対象の機種です。
「ご購入はこちら」ボタンを押しますとカスタマイズ画面が表示されますので、必要に応じてお好みのカスタマイズを行ってください。
まとめ
Ryzen 7 7735Uを搭載したノートパソコンは、画像編集や軽めの動画編集などのように多少重めの処理でもストレスなく利用できるパワーを秘めています。
パワフルな機種ですが消費電力は低めですので、バッテリーの持ちが良かったり、本体重量が軽かったりと、ノートパソコンのメリットをさらに活かせるのではないでしょうか。
動画編集やゲーミング用途など、重たい処理を行う場合は、もっと性能の高いCPUを搭載したノートパソコンをおすすめします。
上で紹介したPCの中で一番オススメな機種を挙げるとしたら、HP ProBook 445 G11 ニュースタンダード(14インチモニター搭載機種)です。
いつでもどこでもストレスなく使用することを考えますと、やはり14インチ程度のモニターが良いと思います。もし、もっと広い画面が必要な場合は、外部モニターを接続すればよいだけです。
最後までお読みいただきありがとうございました!


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