インターネット上で動画のストリーミングと音声データを使って、離れた人たちと大勢で集まって連絡を取り合う方々が年々増えているのはご存じだと思います。
1対1のテレビ電話とは違って、多くの仲間が目の前にいますので、とても楽しい時間を過ごすことができます。
でもそんな時に、自分だけ映像がカクカクしてしまったり音声が途切れてしまったりしてはみじめですね。
どの程度の回線だったら、Zoomで恥ずかしい思いをすることなく利用できるのでしょうか。
音声データだけでしたら連絡を取るために必要なデータ通信量は気にするレベルではないのですが、動画のデータを含むとなると気にしないわけにはいきません。
まだ1対1のテレビ電話でしたら、それほどでもありませんが、大人数で行うミーティングなどの場合は、結構なデータ量になる可能性もあります。
でも実は、それほど高速な回線で無くてもZoomを楽しむことはできるんです。
本記事では、Zoomを安心して大人数で楽しめる回線について解説・ご紹介しております。
Zoomを使うための回線の条件
Zoom公式サイトに記載されていますネットワークの帯域幅(通信速度と思って結構です)の情報は以下のとおりです。
「ミーティングやウェビナーのパネリストに推奨される帯域幅」
1対1のビデオ通話の場合:
高品質のビデオでは600kbps(上り/下り)
720p HDビデオでは1.2 Mbps(上り/下り)
1080p HDビデオでは3.8 Mbps/3.0 Mbps(上り/下り)
グループビデオ通話の場合:
高品質のビデオでは1.0Mbps/600kbps(上り/下り)
720p HDビデオでは2.6Mbps/1.8Mbps(上り/下り)
1080p HDビデオでは3.8Mbps/3.0Mbps(上り/下り)
ギャラリービューでは2.0Mbps(25名)、4.0Mbps(49名)
画面共有のみ(ビデオサムネイルなし):
50~75kbps
ビデオ サムネイルによる画面共有の場合:
50~150kbps
オーディオ VoIP の場合:
60~80kbps
Zoom Phone の場合:
60~100kbps
「ウェビナーの出席者に推奨される帯域幅」
パネリストのビデオがオンの場合:
高品質のビデオでは600 kbps(下り)
720p HD ビデオでは1.2-1.8 Mbps(下り)
1080p HD ビデオでは2-3 Mbps(下り)
画面共有のみ(ビデオ サムネイルなし):
50~75 kbps(下り)
ビデオ サムネイルによる画面共有の場合:
50~150 kbps (下り)
オーディオ VoIP の場合:
60~80 kbps(下り)
※ZOOM公式サイト ヘルプセンターより引用(2022年9月確認)
高画質(720p程度)でグループミーティングを行う場合は、2.6Mbpsの回線速度が必要ということですね。
スマホやタブレットを使う場合でも、4G回線でなんとか利用可能です。
時間帯によっては、低速と言われているMVNOでもいけますね。
気をつけなければいけないのは、スマホやタブレットで行う場合、時間を忘れて話し込んでしまって、契約しているギガ数を大量に消費してしまうことでしょう。
例えば、2.6Mbpsの帯域幅をフルに利用したとしますと、理論上1時間あたり約1.2GBのデータ容量を使用することになります。
Zoomにおすすめなのは有線?無線?
回線の種類には、有線と無線の2種類があります。
Zoomにおすすめなのはどちらでしょうか。
有線と無線のメリット・デメリット
両回線のメリット・デメリットを簡単にまとめてみました。
有線
メリット
- 高速(数10Mbps~数100Mbpsが普通に出る)
- 回線の安定性(速度のふらつきが少ない)
- 高速に大量のデータ転送を行うのが得意
デメリット
- LANケーブルを購入する必要がある
- 機器同士をケーブルでつなぐ必要がある
無線(4G/LTE、Wifiなど)※5Gは使ったことが無いのでわかりません
メリット
- パソコンやスマホなどの置き場所・使う場所を選ばない
- テザリングが使えるとさらに便利
デメリット
- 高速に大量のデータ転送を行うのは不向き
- 回線品質・安定性などが周辺の環境に影響されやすい
- 目に見えるケーブルがないため、セキュリティに不備がある場合の危険度が大きい
Zoomでミーティングを行う場合、インターネット経由であなたの動画を配信しつつ参加者の動画を見ることになります。
回線が安定していないと、画像の乱れや突然通信が止まってしまったりする原因になりかねません。
ミーティングが中断してしまいますと、参加者に迷惑が掛かるだけでなく、一度限りのLIVE配信を視聴できなくなるという致命的な事態になってしまう可能性もあります。
また、4G/LTEの場合は、基本的にデータ使用量は使い放題では無い場合が多いですので、常にどのくらい使ったか気にしなければいけません。
使い放題でも、使いすぎると制限掛かったりしますよね。
Zoomにおすすめなのは有線
私は、Zoomに使用する回線は有線をおすすめします。
ご自宅には光回線を引いて、メインで利用するパソコンは有線で接続し、Zoomはそのパソコンで行います。
無線ですと場所を選ばずどこでも気軽にできるというメリットもありますが、Zoomでミーティングを行ったり、オンラインセミナーを受講する場合などは、机にパソコンを置いて椅子に腰を据えてリラックスした状態で利用した方が良いと思いませんか?
その方が安心できますし、余計なトラブルに巻き込まれにくいと考えます。
その上で、メインパソコン以外のパソコンやスマホなどは光回線に接続したWifiルーターを利用する、といった利用目的に応じて使用する回線を決めるようにするのがオススメです。
Zoomをご利用になる上で最低限必要な性能やオススメのパソコンは、以下の記事でまとめておりますのでよろしかったらご利用ください。
とはいいましても、光回線を契約するには月々5000円~7000円ほど必要になってきますので、安心感と出費を天秤にかけてご検討ください。
光回線の安心感までは必要ない、とお考えでしたらスマホとパソコンをWifiで接続できるテザリングを活用していただければと思います。
でもテザリングを利用する場合は、インターネットを使う時に毎回接続操作を行わなければならない面倒さがあるんですよね。
おすすめな光回線
安心してZoomでミーティングを行えるように回線の安定性を重視して、1度きりの機会を逃さないようにしたい方のためにおすすめな光回線をご紹介したいと思います。
光回線の選び方
インターネットに詳しい方やネットを使って調べることができる方は、ご自分でお選びになった方が最適な光回線が見つかるかもしれません。
でも、実際に調べてみるとお分かりになりますが、回線事業者とプロバイダという会社の区別から始まりまして、提供エリアの確認、各会社が保有するネットワーク設備の品質など、比較ポイントが多岐にわたります。
また、プロバイダ事業を行っている会社は国内に数百社ではきかない数あります。そんな中から最適なものを選ぶのは大変な作業です。
ネットで調べることが苦手な方や不安な方は、以下の方法でお選びになることをおすすめします。
下の2つの内で月額料金が安い方にする
- お使いのスマホの電話会社(Docomo、au、Softbank)が提供している光回線
- 地方限定の光回線
お使いのスマホの電話会社が提供している光回線は、各社がスマホと光回線のセット割を提供しています。
セット割を利用することで月額料金がとてもお得になります。
地方限定の光回線といいますのは、地方の企業が地域限定で提供している回線のことです。
例えば九州でしたら、九州電力のグループ会社であるQTnetが運営していますBBIQ(ビビック)という光回線があります。
上の選び方で候補がかなりしぼられますが、最終的に光回線を決める際のポイントを3つほど挙げさせていただきました。
- 光回線は、回線事業者とプロバイダを選ぶ必要がある。中には、1社で回線事業者とプロバイダの両方のサービスをお得に提供している場合もある。
- 高額なキャッシュバックや最初の数年の月額料金割引など目先のお得なサービスなどに惑わされないように注意する。
- 回線速度は、事業者の差はほとんどないと考えてよい。自宅のある地域によって差が出ることが多いため、同じ業者でも地域が異なると回線速度に差が出てしまうことがある。「速い!高速!」という売り文句につられないようにする。
では早速、上の青枠で示しました光回線をご紹介していきたいと思います。
光回線を提供している会社(もしくは代理店)の公式サイト
光回線をネットで申込む場合は、基本的に各社の公式サイトから行った方が安心ですが、代理店から申し込んだ方がキャッシュバックの額が多かったりする場合があります。
光回線を提供している会社の公式サイトから申し込んでも、実際にご自宅の配線工事などを行うのは提携業者や代理店の場合が多いです。
公式サイトと代理店のどちらで申込まれても、もちろん最終的に利用することになる光回線は同じですので、最終的にお得になる方がおすすめです。
スマホとセットでお得なキャリアが提供する光回線
まずは、スマホの回線を提供しています3大キャリア(docomo、au、Softbank)の光回線からご紹介します。
docomo光
docomoのスマホとのセット割で、スマホの月額料金(ドコモのギガプラン)が最大1100円お安くなります。(ギガライトの場合は1GB以下は対象外)
回線速度は1ギガと10ギガの2つから選べまして、高速な10ギガのほうが月額料金が高くなります。
1ギガの速度でも十分Zoomは楽しめます。
1ギガの場合はプロバイダは23社から、10ギガの場合は9社から選べます。(2022年9月時点)
その中から、おすすめなプロバイダを3社ご紹介します。
NTTぷらら
NTTぷららはNTTドコモグループの会社ですので、回線事業者と同一グループという安心感があります。特にサポート面の優秀さで有名です。
10ギガのインターネットサービスも行っていますので、上級者の方にもオススメ!
新規工事料無料やキャッシュバック、dポイントプレゼント、Wi-fiルーターレンタル無料の特典付きです。(2022年9月時点)
GMOとくとくBB
GMOとくとくBBは、インターネット業界の老舗であるGMOインターネットが運営しています。光回線の他にも様々なインターネット関連サービスを運営してますので、信頼できる会社です。
こちらも10ギガのインターネットサービスを行っています。
もちろん、新規工事料無料やキャッシュバック、dポイントプレゼント、Wi-fiルーターレンタル無料の特典付きです。(2022年9月時点)
@nifty(ニフティー)
インターネットに詳しい方でしたら皆さんご存知の老舗ニフティーです。
キャッシュバックがもらえる上に、Wi-fiルーター無料レンタルや新規工事費無料、dポイントプレゼントなど盛りだくさんの特典が用意されています!(2022年9月時点)
au光
au光とauスマホのセット割りは、auスマートバリューという割引サービスになります。
この割引サービスによって、スマホの月額料金(ピタットプランなど)が最大1100円お安くなります。(ピタットプランの場合は1GB以下は対象外)
プロバイダは6社(2022年9月時点)から選べます。
申し込みはau光の公式サイトから行っても良いのですが、au光の代理店経由の方が追加キャッシュバックなどお得な特典が付きますので大変お得です。
代理店は数社ありますが、キャッシュバックのもらいやすさやネット上での評判がとても良いNNコミュニケーションズをおすすめします。下からキャンペーンサイトを確認できます。
プロバイダの指定はSo-netをおすすめします。
Softbank光
Softbank光とSoftbankスマホのセット割りは、おうち割 光セットというオプションになります。
このオプションは、光BBユニットのレンタル、Wi-fiマルチパック、Softbankの光電話がセットになったサービスです。
おうち割 光セットオプションに加入することで、Softbankスマホの割引対象プランの月額料金が最大1100円お得になります。
Softbank光はプロバイダ込みですので、選ぶ必要はありません。
地方限定の光回線
お住まいの地域によりましては、地方の電力会社などが提供している光回線がお得な場合があります。
また、auのスマホをお持ちの方は、光回線がauスマートバリューの条件を満たしているかもしれませんので、ご確認されることをおすすめします。
東海地方 「コミュファ光」
以前は中部電力が運営していましたが、中部テレコミュニケーション(株)に移管、その後KDDIグループ会社となりました。
コミュファ光はプロバイダ込みのプランもありますので、初めて光回線をお申込みされる方も安心ですね。
中部電力の「カテエネポイント」を貯めてさらにお得に!
詳しくは公式サイトでご確認ください。
関西地方 「eo光ネット」
関西地方の方は、関西電力グループ会社の(株)オプテージが運営してますeo光ネットがあります。(株)オプテージは、格安SIMのmineoも提供していますね。
プロバイダ込みのとてもお得な料金で光回線がお使いになれます。
Wi-fiルーターは105円/月(税込)でレンタル可能です。Wi-fi機能無しのルーターは無料でレンタルできます。とても良心的なサービスですね。
「eo電気」とのセット割りもあります!
中国地方 「メガエッグ光ネット」
中国地方の方は、中国電力グループの会社の(株)エネルギア・コミュニケーションズ(略称:エネコム)が運営するメガエッグ光ネットがあります。
プロバイダ込みのとてもお得な料金で光回線がお使いになれます。
Wi-fiルーターは別途レンタル、もしくは購入していただく必要があります。レンタル料金は少々高めですので、ご自分で購入された方が良いかもしれません。
「エネルギアポイント」を貯めてさらにお得に!
四国地方 「ピカラ光」
四国地方の方は、四国電力グループの会社の(株)STNetが運営するピカラ光があります。
プロバイダ込みのとてもお得な料金で光回線がお使いになれます。
Wi-fiルーターは、ピカラ光が提供する光でんわを利用される場合は無料でレンタルできます。光でんわが不要な方はレンタル料が掛かりますので、ご自分で購入された方が良いかもしれません。
「よんでんポイント」を貯めてさらにお得に!
九州地方 「BBIQ(ビビック)」
九州地方の方は、九州電力グループの会社の(株)QTNetが運営するBBIQ(ビビック)があります。
プロバイダ込みのとてもお得な料金で光回線がお使いになれます。
Wi-fiルータは、BBIQからレンタルする場合は550円(税込)掛かってしまいますので、ご自分で購入された方が良いと思います。
九州電力のご利用でさらにお安くなります。(九電セット)
まとめ
ZoomはWi-fi回線でも十分使えますので、Zoomのためだけに光回線を新規に契約する必要はないかもしれません。
でも、現状さらに今後の生活環境を考えますと、高品質のインターネット回線があった方が良い世の中になってくるのではないでしょうか。
小さな画面のスマホだけでなく大画面のパソコンも活用することで、より便利で充実したネット生活が可能になります。
ご自宅には高速で安定した光回線を引いてZoomなどを楽しみつつ、さらにWi-fiルーターを併用し、利用シーンによって最適な選択ができるようにすることをおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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